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トリコデルマ菌の使い方

 土壌にはいろんな微生物が生息しています。その中には植物の生育に役立つものや特に何の影響がないもの、そして問題なのが植物の内部に入り込んで生育を阻害する悪玉菌と言われるものがあります。全体的にそれぞれの微生物がバランスよく存在していればそれなりなのですが、何らかの原因で悪玉菌の比率が増加してしまうと土壌内のパーバランスが崩れてしまい、それが病害に発展することになります。トウモロコシの活性炭は微生物の住処にもなりやすく、土壌改良剤としては有効なのですが、病原菌にはどうすることもできません。そこで植物に良い微生物をどうやって増やすかということになります。

植物に良いとされる微生物には

 納豆菌、放線菌、光合成菌、トリコデルマ菌などが挙げられます。一般の人でも簡単に培養できるものは別段必要ありませんが、微生物の種類によっては種菌の取得が難しかったり、培養が難しいなどの問題があります。そこで植物に有効でかつ一般の方が入手しにくく、培養が大変と思われる中でトリコデルマ菌を採用しています。

トリコエースの種類

トリコデルマ菌 トリコエースA トリコデルマ菌 トリコエースB トリコデルマ菌 活性炭 トウモロコシ
トリコエースA トリコエースB 用意する道具

トリコデルマ菌 活性炭 トウモロコシ

 トリコエースAはパウダー状のものなので土壌に直接散布するのが難しいことがありますので、活性炭に混ぜて土壌に散布するようにすると作業が楽です。

 それに対してトリコエースBは大麦の周りに胞子を付着せて出荷されますので、土壌に直接散布する場合はそのままでも良いのですが、灌水チューブなどを使って散布する場合は大麦がチューブの目詰まりの原因になるので分離する必要があります。特に細いチューブなどの場合はナイロン靴下のようなもので絞ってより余分なものが入らないようにすることが大事です。

 又トリコデルマ菌の発芽には地温にもよりますが、10日から半月程度かかります。播種や苗の植え付け前に発芽していることが望ましいので事前に土壌に混ぜておくことをお勧めします。秋の収穫後に入れておくという方法もあります。胞子の状態で越年し、春に地温が上昇することで発芽し増殖することで作業効率も良くなります。

過去に発芽前に定植して失敗した事例があります。夏場ではありましたが、発芽が十分でなかったのが原因です。

ねぎの病気 ねぎの病気 ねぎの病気
投入して3日後に定植したもの、完全に出遅れです。 病原菌を調べたところフザリウムでした。 根元が黒くなっており、出荷は難しい。早く腐ってしまうので系統出荷はできません。

事前に発芽していないと種や苗が既に活動している悪玉菌に侵食されることになります。こちらの農家、その後は事前に投入して栽培したところ被害が大幅に減少し、毎年ご採用いただいております。


トリコデルマ菌 種類 使い方

発芽まで10日前後かかります。外気温にもよりますが、地中温度が23から25度くらいが活発になる。

栽培中にBタイプを水に溶かして畑に撒き、作物の発根促進を助長し、なり疲れを解消するという手法は果菜類栽培で多くの農家が採用されています。

寒くなると胞子に戻る

最近トリコエースBの面白い使い方が注目されています。それは苗の育苗段階で使用することで発根促進の機能により、苗の根を丈夫にしてから定植することで、病害に強くなるという戦略です。露地栽培で畑に撒くのが大変というケースでも有効と言えます。

下は給水タンクを使って畑全体ではなく、畝に注入する場合の手法です。

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水を入れて撹拌します。大麦の色が茶色になるまで数回に分けて行って下さい。 大麦が入らないように濾過します。 濾過した状態で給水タンクに水と一緒に入れます。水の量は面積対応するのでトリコの量も比例させます。

事前に発芽していないと種や苗が既に活動している悪玉菌に侵食されることになります。毎年植えるものは問題ありませんが、果樹やアスパラなどのように植え替えができない作物があります。特に年数がたつと根が伸びなくなるなどの問題が出てきます。そんな時にトリコエースBを散布することで発根促進を図るという手法もあります。以下に実際の事例をご紹介します。

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上の事例はちょっと異例ですが、植え替えた苗や活着や生育が悪い場合に苗木に直接注入する事例です。濾過したトリコの液体を如雨露に入れ、水で薄めます。

苗の根元に直接注入します。この方法は部分的に使用したり、ネギの育苗ベッド投入するときに有効です。  上のように散布面積が小さい場合は活性炭の上から散布するという方法もあります。これなら灌水チューブなどの設備がない場合でも有効です。
青森県十和田市の事例 2013/06/06 2013/07/10

ネギの栽培で、ある列だけ色が薄かった、原因がわからなかったが試しにBを散布したら10日くらいで色が濃くなったという事例です。

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宮城県東松島市の事例 2015/04/16 2015/05/20

きゅうりに病気が発生した直後にBを投入し、まだ定植から余り経過していなかったのでついている葉と実をすべてカットして様子を見たところ、新しい葉が出てきて元気になったという非常に珍しい事例です。

きゅうり ホモプシス トリコデルマ菌 きゅうり ホモプシス トリコデルマ菌

 この葉を落とすというアイディアは同じ宮城のきゅうりの産地の農家の方からいただいものです。聞いたときはそんなことで治るのかなと不安に思ったものですが、ほかに何か得策があるわけでもなく、ダメもとで農家の方に伝えました。葉を落とした時の写真がないのが残念ですが、事実です。一般的に罹病してからでは回復は難しいのが現状ですが、葉を落として成長を一旦止めるというのがみそのようです。

トリコデルマ菌は農薬ではありませんが、植物の生育促進に効果があるのは数多くの事例からも推測されます。農薬に頼らない方法があれば是非そうしたいものです。

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